FODMAP食の実践方法
低FODMAP食を取り入れるには、いくつかのステップがあります。以下に従って、効果的に実践してみてください。
ステップ1: 除去フェーズ
最初のステップは、すべての高FODMAP食品を3〜6週間の間、完全に避けることです。この期間中、低FODMAP食品のみを摂取することで、症状が改善されるかどうかを確認します。
ステップ2: 再導入フェーズ
除去フェーズの後、各FODMAPグループを1つずつ再導入します。これにより、どのFODMAPが症状を引き起こすのかを特定できます。各食品グループを再導入する際には、1つずつ少量から始めて徐々に量を増やします。
- 例:フルクタンが含まれる食品を少量摂取し、症状が出るかを観察します。その後、果糖、乳糖、ポリオールの順に試します。
ステップ3: 個別化フェーズ
再導入フェーズを通じて、自分にとって問題となるFODMAPを特定したら、それらを避けつつ、許容できる食品を摂取するバランスを見つけます。これにより、日常の食事に戻りつつも、症状を管理できます。
維持と管理
症状の日記をつける:
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- 食事と症状を記録することで、どの食品が症状を引き起こすかを特定しやすくなります。日記には、食べたもの、摂取量、発生した症状、その強度などを詳細に記録します。
- 食事と症状を記録することで、どの食品が症状を引き起こすかを特定しやすくなります。日記には、食べたもの、摂取量、発生した症状、その強度などを詳細に記録します。
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FODMAPの多い食品と少ない食品は?
高FODMAP食(避けた方がよい食べ物)
オリゴ糖(フルクタン、ガラクトオリゴ糖)
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- 小麦製品: うどん、そば、パン、ラーメン
- 野菜: 玉ねぎ、長ネギ、にんにく、アスパラガス
- 豆類: 大豆製品(納豆、豆腐)、ひよこ豆、あずき
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二糖類(乳糖)
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- 乳製品: 牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、ソフトチーズ
- 加工食品: 乳成分を含むお菓子やパン
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単糖類(果糖)
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- 果物: りんご、梨、マンゴー
- 甘味料: ハチミツ、高果糖コーンシロップ
- ジュース: 果汁100%の果物ジュース
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ポリオール(ソルビトール、マンニトール)
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- フルーツ: さくらんぼ、アボカド、プラム
- 野菜: カリフラワー、マッシュルーム
- 甘味料: ソルビトール、マンニトールが含まれるシュガーフリーガムやキャンディ
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低FODMAP食品(食べてもよい食品)
オリゴ糖
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- 穀物: 米、もち米、さつまいも、玄米
- 野菜: ピーマン、きゅうり、にんじん、トマト、ほうれん草
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二糖類
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- 乳製品の代替品: ラクトースフリー牛乳、アーモンドミルク、豆乳(ただし注意が必要)
- 乳製品: ハードチーズ(チェダー、パルメザン)
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単糖類
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- 果物: バナナ、みかん、いちご、ブルーベリー
- 甘味料: メープルシロップ、ステビア
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ポリオール
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- フルーツ: ぶどう、キウイ、オレンジ
- 野菜: トマト、ズッキーニ、ナス
- 甘味料: シュガーフリーのステビア、モンクフルーツエキス
食品の種類はまだまだたくさんありますので、気になる場合は当院にもご相談ください。
まとめ
当院でも患者さんにFODMAPを実践していただくことがあります。
通常の内服薬だけで改善がない方が、症状が緩和する方が何人もおられます。
もしよろしければ一度実践してみてくださいね。
文責 ; 東海内科・内視鏡クリニック 岐阜各務原院
院長 神谷 友康