大腸ポリープとは

大腸ポリープの症状 - SYMPTOMS
ポリープは小さいと無症状ですが、大きくなると下記のような症状を起こすことがあります。
- 便潜血検査陽性
- 腹痛や下痢
- 腹部膨満感
- 血便
大腸ポリープを放置すると
大腸がんになる可能性があります
大腸ポリープは大きくなればなるほど癌の可能性が高くなります。
5mm以下のポリープは癌化していることは少ないですが、報告により0.3%~3.4%の確率で癌が存在しているとされます。大きさが大きくなるにつれ徐々に癌の発生の確率も上昇していきます。10mm以上のものでは10~30%に癌がみられたという報告があります。
通常は6mm以上のポリープは切除をしたほうがよいとされています。しかし、当院では大きさにかかわらず腺腫やSSLといったポリープであれば、将来の癌化のリスクを踏まえて5mm以下のものも切除を行います。
大腸ポリープが過去にあると指摘された方は必ず定期的に大腸カメラ検査を受けるようにしてください。
大腸ポリープの種類
大腸ポリープにも様々な種類があり、代表的なものに腺腫とよばれるものや過形成性ポリープと呼ばれるものがあります。
腺腫は良性ですが、ポリープの大きさが大きくなるにつれ、癌が発生しやすくなるとされています。その他に癌化するとされているものとして鋸歯状病変(Sessile serrated lesion;SSL)と呼ばれるものがあります。
- ポリープの種類一覧はこちら
大腸ポリープの種類 | |
---|---|
腺腫 | - |
鋸歯状ポリープ | 過形成ポリープ |
Sessile serrated adenoma | |
Traditional serrated adenomaなど | |
炎症性ポリープ | Iflammatory myoglandular polypなど |
過誤腫性ポリープ | 若年性ポリープ |
Peutz-Jeghers polyp | |
Cowden症候群など | |
その他 | Inflammatory fibroid polyp など |
腺腫やSSLなどの病変は大きさにもよりますが、
当院では日帰りでのポリープ切除に対応しておりますので、ご相談ください。
大腸ポリープ切除(日帰り手術)
大腸ポリープ切除は通常、大腸カメラを用いて切除を行います。
切除の方法は通常スネアと呼ばれる先端が輪っか状になった器具を用いて切除をします。切除の際に高周波電流を流して切除をする通常のポリペクトミーと電流を流さずに切除を行うコールドポリペクトミー、また高周波電流を流して切除をしますが、切除前に粘膜下に液体を局所注射して病変を挙上させてから切除をするEMRという方法があります。
またそれでも切除が難しい大きな病変や、癌の可能性が高い病変などは電気メスのような器具を用いて剥離を行っていくESDという方法があります。
通常5mm前後のポリープはコールドポリペクトミーで切除されることが多いです。コールドポリペクトミーは穿孔(腸に穴が開く)や出血などといった合併症が少なく、小さいポリープを切除するのに適しているため、日帰りでポリープを切除する場合に相性がよいです。
当院でも日帰りポリープ切除はコールドポリペクトミーを行っております。10mm以上の病変は出血などの合併症が増えたり、また癌化の可能性も上がりますのでEMRなどの方法が推奨され、入院での切除が望ましいです。
ATTENTION - 切除後の注意
- 切除後に懸念されることは、出血です。切除直後は止血していても、遅れて後から出血することもあります。
術後出血の可能性はおおよそ100~1000人に1人程度です。 - 切除の当日から1週間は飲酒や、心臓がドキドキするような激しい運動、長時間の入浴などは控えて下さい。
また飛行機などに搭乗することも避けてください。 - 排便時にトイレットペーパーに血が付着する程度であれば問題ありませんが、
便器が真っ赤になるような出血があった場合は、
当院へご連絡下さい。