食中毒は年間を通して発生しています!!
食中毒というと夏に多いイメージがあるかもしれませんが、実は暑い時期だけに発生するわけではありません。
そのため近年では一年を通じて食中毒対策が必要不可欠となってきました。
『食欲の秋』は、行楽シーズンでもある為、お弁当を持参してのハイキング、運動会、お祭りなど野外でのバーベキューなどを楽しんだりする機会も多くなります。
その際、食材に付着していた細菌が原因となって発生する食中毒も少なくありません。秋は夏に比べて細菌への備えがおろそかになりがちなので、気を付ける必要があります。
食中毒とは?
原材料や、食品に食中毒細菌が付着し、そこで菌が増殖し、それを食べることで食中毒が発生します。また、肉類は生で食べたり、加熱不十分で食べたりすることによって食中毒を発症します。
☆主には吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、発熱などの症状を起こします。
☆通常、人から人にうつることはありませんが、腸管出血性大腸菌O157、赤痢菌、ノロウイルスなどは感染力が強いため、人から人へ感染することがあります。
【食中毒予防】
細菌による食中毒予防の3原則
家庭での食中毒予防は、食品を購入してから、調理して、食べるまでの過程で、どのように細菌を『つけない』『増やさない』『やっつける』を実践していくかにあります。
✨細菌を食べ物に「つけない」
・調理を始める前、生の肉や魚、卵などを取り扱う前後、トイレに行ったり鼻をかんだりした後、おむつの交換時、動物に触れた際など、必ずしっかりと手洗いをしましょう。
・まな板からの感染に気を付けましょう。加熱しない食品を先に取り扱う。生の肉や魚などを切ったまな板は使用の都度洗う。
・食品保管の際は、細菌が付着しないよう、ジッパー付き密封容器に入れたり、ラップをかけたりすることが大事です。
✨食べ物に付着した細菌を「増やさない」
・細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になります。菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。なお、冷蔵庫にいれても細菌はゆっくり増殖するので、早めに食べることが大事です。
✨食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」
・ほとんどの細菌は加熱によって死滅します。肉料理は中心部までよく加熱することが大事です。
・肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗ってから、熱湯や殺菌剤を使用しましょう。
ウイルスによる食中毒予防の4原則
ウイルス性の食中毒は、食品の中で自ら増えることはありません。そのため、『増やさない』という考えよりも、ウイルスを調理環境に『持ち込まない』『ひろげない』という視点が加わることが特徴です。特に冬になるとノロウイルスによる、食中毒が流行します。ノロウイルスは、少量でも手や指、食品などを介して口から入ると、体の中で増殖し、腹痛や嘔吐、下痢などの食中毒の症状を引き起こします。
※細菌による食中毒予防の3原則とは異なる為注意!
✨ウイルスを調理場に「持ち込まない」
・ふだんから感染しないように、丁寧な手洗いや日々の健康管理を心がける。
・腹痛や下痢などの症状がある時は、食品を直接取り扱う作業はしない。
✨食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」
・ノロウイルスが身近で発生したときには、ノロウイルスの感染を広げないために、食器や環境などの消毒を徹底すること。
・感染者が使ったり、嘔吐物が付いたりしたものと分けて洗浄・消毒し、処理の際に二次感染しないように対策をすることが重要です。。
✨食べ物にウイルスを「つけない」
・食品や食器、調理器具にノロウイルスを付けないように、調理などの作業をする前などの『手洗い』をしっかりと行いましょう。
【手洗いの仕方】 《手洗いの》手順のリーフレットはこちらをご覧ください。
☆指輪や時計などを外し、石鹸を使って洗う。
☆指先や指の間、爪の間、親指の周り、手首、手の甲など汚れの残りやすいところもしっかりと洗う。
☆二度洗いが効果的!!
✨付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」
・食品に付着したノロウイルスを死滅させるためには、中心温度85℃から90℃、90秒以上の加熱が必要です。
・調理器具は、洗剤などで十分に洗浄した後に、熱湯(85℃以上)で1分以上加熱するか、塩素消毒液に浸して消毒します。
食中毒になったら??
✨食中毒が疑われる場合は、下痢止めなどを自己判断で服用しないように注意して下さい。
下痢や嘔吐は体が毒を出そうとする反応のため、無理に止めてしまうと良くないこともあるからです。下痢や嘔吐、高熱が続くなどが起きたときは、すぐに医療機関を受診しましょう。
✨脱水症状にならないように、水分補給をすることが大切です。少量ずつでいいので摂取していきましょう。
✨嘔吐症状がある時は、吐きやすい体勢、喉につまらない体勢をとりましょう(右を下に横向き。上体を少し高く。膝を曲げお腹を楽にする。)
✨下痢や嘔吐、発熱など、ノロウイルスによる食中毒と思われる症状がみられた場合には、職場や学校に行ってしまうと、多くの人に二次感染を広げてしまう恐れがあります。また、症状がある時は、なるべく食品を直接扱う作業はしないことも大切です。
ノロウイルスは、症状が治まってもしばらくの間、便から排出されますので、引き続き、感染を広げないように手洗いなどの予防を徹底しましょう!!
食中毒は誰にでも起こりえる病気です。一般的には抗生物質などは不要で、安静と水分摂取で改善することがほとんどですが、食事や水分が全くとれなかったり、脱水が強いときは点滴などをしたほうが良いこともあります。
自宅で経過をみてもよくならず、少しでも不安な症状があれば自己判断せずに早めに東海内科・内視鏡クリニックへ相談してください。
今年も暑い日が続きます。もう少しでやってくる『食欲の秋』。食中毒にならないように気をつけて、採れたての旬の食材を楽しみ、食欲の秋を満喫しましょう💛
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参考文献
【岐阜県公式ホームページ】 岐阜県の食中毒発生状況などはこちらでご確認ください。
【厚生労働省ホームページ】