胸部レントゲンAI読影支援を導入しました
AIの力を診療に
当院では、胸部レントゲン検査の精度と安全性をさらに高めるため、FUJIFILMの胸部レントゲン画像AI読影支援システム(CXR-AID)を導入いたしました。

導入開始日:2026年2月1日
胸部レントゲンは、健康診断や日常診療で非常に重要な検査です。一方で、肺は肋骨・心臓・血管・気管支など多くの構造が重なり合うため、小さな病変ほど見つけにくいという難しさもあります。
そこで当院は、「見落としリスクをできるだけ減らし、早期発見につなげる」ことを目的に、AI読影支援の導入をしました。
AI導入で、当院の胸部レントゲンは何が変わるのか
“見落としリスクの低減”を後押し
撮影した胸部単純X線画像をAIが自動解析し、
結節・腫瘤影/浸潤影/気胸が疑われる領域を検出して、画像上にマーキングします。
医師はそのマーキングも参考にしながら最終的に読影することで、
「見つけにくい小病変」を見落としにくくする体制を強化できます。
※重要:AIは診断を確定するものではなく、あくまで医師の読影を支援する補助ツールです。最終判断は医師が行います。
“ヒートマップ+スコア表示”で、説明がより分かりやすく
AI解析後は、疑わしい部位の確信度(0~100)に応じて色分けするヒートマップが表示され、スコアも確認できます。
これにより、診察室で画像をお見せしながら
「どこが、なぜ気になるのか」を、より視覚的に分かりやすくご説明できるようになります。
患者さまにとっても、検査結果の納得感が高まりやすいのが大きなメリットです。
解析は数十秒。待ち時間はほぼそのまま
AIの解析自体は数十秒程度で完了するため、検査の流れや待ち時間は大きく変わりません。
これまで通り、スムーズに結果説明が可能です。
健診を始め、全例AI解析を行います。
当院では胸部レントゲン検査を行った場合に全例AI解析を行います。長引く咳などの自覚症状がある方はもちろんのこと、健診など自覚症状がない方でも全例AI解析を行うことで、病変見落としを防ぎ、早期発見・早期治療を目指します。
当院がAI導入を決めた理由
たくさんの胸部レントゲン写真の中で、見落としを限りなくゼロへ
当院では、市民健診・企業健診・一般診療などで胸部レントゲンを撮影する機会が多くあります。
しかし、症状がない段階で、重なり合う肺野から小さな異常影を拾い上げることは、時にとても難しい場面があります。
だからこそ当院は、
- 肺がん
- 肺炎
- 気胸
などを、できるだけ進行する前に早期に見つけるために、AIの力を診療に取り入れました。
「受けてよかった」「ここなら安心して検査できる」
そう感じていただける医療体制づくりを、今後も継続していきます。
長引く咳がある方は、早めにご相談ください
最近は、コロナやインフルエンザなどをきっかけに、咳が長引くご相談が増えています。
数日〜1週間程度であれば市販薬で経過を見るケースもありますが、2週間以上(あるいは1か月近く)続く場合には、
- 肺炎
- 気管支炎の遷延
- 喘息・咳喘息
- その他の肺・気管支の病変
などの可能性も考え、診察(聴診など)+胸部レントゲンで評価することが重要です。
「様子を見ているけれど良くならない」という方は、早めに受診をご検討ください。
胸部レントゲン検査で異常を指摘された場合は
胸部CT検査
胸部レントゲン検査で異常を指摘された場合は胸部CT検査でさらなる精査を行います。
当院では胸部CT検査も行っておりますので、さらなる精査を受けていただくことが可能です。
胸部CT検査で腫瘍や結核など、専門医療機関での精査や治療が必要と判断された場合は、高度医療機関に紹介をさせていただいております。
参考(機器情報)
FUJIFILM 胸部X線画像病変検出ソフトウェア CXR-AID
※詳細はFUJIFILMの案内ページをご参照ください(院内でもご案内可能です)。
まとめ
当院は胸部レントゲンAI読影支援を導入し、読影の質と安全性を強化しました。
AIの支援により、肺がん・肺炎・気胸などの早期発見および見落としリスク低減に努めます。
咳が2週間以上長引く、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、胸部レントゲンなどの検査をご検討ください。
この記事を書いた人

神谷 友康
「医は仁術」
消化器系を中心に内科領域全般を診療しています。
医学をみなさんの日常生活でお役に立てる内容で発信したいと思っています。
資格
日本内科学会総合内科専門医、消化器内視鏡専門医、消化器病専門医など
経歴
愛知医科大学医学部医学科卒業
名古屋セントラル病院消化器内科レジデント
東海学院大学食健康学福祉部講師
名古屋セントラル病院消化器内科医長
愛知県がんセンター病院内視鏡部医長
東海内科・内視鏡クリニック 岐阜各務原院院長
参考文献